矯正治療とは(自由診療)
矯正治療は「機能面の改善」と「見た目の美しさ」をめざす治療です。
かみ合わせのバランスが整うと、しっかりと噛みやすくなり、歯並びが改善されると、口元に自信が持てるようになって笑顔も増えます。また、歯並びが整うことでブラッシングが行き届きやすくなり、むし歯や歯周病になるリスクも減らせます。
矯正治療はお子さんから大人まで、年齢に関係なく受けていただける治療です。
※自由診療です。
※治療経過によって、当初予定していた治療期間よりも長くかかることがあります。
当院の考える矯正治療
当院では、矯正治療を専門的に行う女性歯科医師が矯正歯科・小児矯正歯科の診療を担当します。できる限り歯を抜かず、通院の回数も少なくなる方針で治療のご提案を行っております。
矯正治療は、時間も費用の負担も大きい治療です。コミュニケーションを大切にして、患者さんが心から望まれていることの把握に努め、お気持ちに沿った治療を心がけてまいります。
特に、お子さんの矯正治療の場合には、保護者の方の負担も考慮して、なるべく治療期間を短縮でき、通院頻度が少なくてすむ方法をご提案いたします。成長期のお子さんの矯正治療では、治療開始のタイミングも重要です。歯並びの状態やお子さんの性格、受験などのライフイベントも含めて、適切な開始時期をお子さん、保護者の方とご相談して決定していきます。
デンタルローンに対応しています
当院は、歯科治療費を分割でお支払いいただけるデンタルローンに対応している歯科医院です。
費用面でのご負担を軽減し、安心して治療を受けていただけます。詳しくはお気軽にお問い合わせください。
子どもの矯正治療
(自由診療)
お子さんの矯正治療は、発育過程にある顎の成長を利用した治療が可能です。永久歯が適切な位置に生え並ぶように、顎の成長をコントロールしていきます。
永久歯が生えそろう前に、歯並びの悪さに影響する「習慣の改善」や永久歯が適切に生えてくるための「スペースの確保」ができると、後になってから抜歯を伴う矯正治療や、矯正治療そのものが必要なくなる可能性があります。
子どもは大人に比べて矯正装置への適応が早く、痛みが出にくいのも特徴です。よい歯並びは口腔内の改善だけではなく、呼吸や発音の改善、きれいなスマイルを得られることにより自信がつき、前向きな気持ちになります。
乳歯列期の矯正治療
乳歯列期で気になる歯並びのほとんどが受け口(反対咬合)ではないでしょうか。
前歯が永久歯に生え変わるときに自然に治るケースもありますが、前歯が反対に噛んだ状態で成長が進むと、お子さんのお顔の成長に悪影響をおよぼし、治療が難しくなる場合があります。そのため、お子さんが幼いころに前歯のかみ合わせを修正することが理想です。
矯正装置に慣れると来院の頻度も少なくなるので、保護者の方の負担も少なくなります。お口の中の状態に合わせて治療計画をご提案しますので、まずはお気軽にご相談ください。
矯正治療を始めるタイミング
お子さんの矯正治療は行う時期によって、Ⅰ期治療とⅡ期治療に分けられます。
▶ Ⅰ期治療
I期治療は、乳歯がまだ混在し、顎が成長過程にある時期に行われます。
永久歯が適切に生えるスペースを確保するために、上顎と下顎の位置関係や大きさのバランスを見ながら、顎の成長や永久歯の生えてくる位置を誘導します。
Ⅰ期治療を行うことで、Ⅱ期治療を行わずにすむ可能性や、歯並びを整えるために永久歯を抜かずに済む可能性も高くなります。
▶ Ⅱ期治療
Ⅱ期治療は、顎の成長も落ち着き、永久歯が生えそろう時期に行われる治療です。
ワイヤー矯正やマウスピース型矯正装置による矯正などの方法で、すでに並んでいる永久歯を動かして、歯並びやかみ合わせを整えていきます。お子さんは大人に比べると顎の骨がやわらかいので、歯が移動しやすい傾向が見られます。
※マウスピース型矯正装置は、完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。
大人の矯正治療(自由診療)
大人の矯正治療は歯を移動して、歯並びとかみ合わせのバランスを整える治療です。
矯正治療によって歯並びが整うと、口元のコンプレックスが解消されて笑顔に自信が持てるようになり、歯ブラシがすみずみまで当たりやすくなって、むし歯や歯周病の予防にもなります。
見た目の美しさだけでなく、お口の健康を保ちやすくなることから、大人になってから矯正治療を始める方も少なくありません。
矯正装置の種類
大人が使用する矯正装置
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は歴史のある治療法です。歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を取り付けて、ブラケットにワイヤーを通し、適切な力を歯に加えて動かします。
当院で使用するブラケット歯に馴染む白色のセラミック製を使用しています。(奥歯の装置は構造上の関係で金属製のみとなっております。)ブラケットに通すワイヤーは、金属のものか白色のものからお選びいただけます。
※白色のワイヤーをお選びいただいた場合は別料金がかかります。白色のブラケットの追加料金はかかりません。
マウスピース型矯正装置
(インビザライン)
患者さんのお口に合わせて製作したマウスピース型矯正装置を歯に装着する方法です。形状の異なる新しいマウスピース型矯正装置に定期的に交換することで、少しずつ歯を動かしていきます。透明で目立ちにくく、簡単に取り外しができるので、食事や歯磨き時に不便を感じることがありません。
※完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。
インプラントアンカー
歯を支えている骨に歯科矯正用の小さなインプラントを埋め込み、埋め込んだインプラントを固定源として歯を動かす矯正治療方法です。
従来の矯正治療方法に比べて、矯正期間の短縮が期待できるだけでなく、抜歯をせずに矯正する可能性を広げたり、今まで困難だった方向に歯を動かすことができる矯正治療です。
※自由診療です。
※外科的な処置が必要で、治癒に時間がかかります。また、アンカースクリューの脱落やぐらつきが生じると、埋め直しが必要になる場合もあります。
子どもが使用する矯正装置
歯列矯正用咬合誘導装置
(プレオルソ)
マウスピース型矯正装置を夜間睡眠時と日中の1時間程度装着する矯正治療で、園や学校に行くときには装着の必要がありません。お口のトレーニングも並行して行うことで、誤った舌の位置や口呼吸などの歯並びを悪くする習慣を改善でき、整えた歯並びが後戻りしにくいのが特徴です。
※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
歯列矯正用咬合誘導装置
(ムーシールド)
マウスピース型矯正装置を就寝時に着用することで受け口(反対咬合)を改善する矯正装置です。3歳ごろから使用でき、お口周りの筋肉の機能を適切な状態に導きます。
※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
歯列矯正用咬合誘導装置
(T4Kトレーナー)
マウスピース型矯正装置を装着し、お口周りの筋肉を適切に発達させることで、舌の突き出しや口呼吸などの改善を促します。装置自体が歯を動かすのではなく、頬や舌などを適切に機能させることで歯並びの改善をめざします。
※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
床矯正
永久歯が生えるスペースがない場合に、顎を広げて歯が並ぶスペースを確保する矯正装置です。装置はプラスチック製の「床」部分と金属のワイヤー部分でできており、ネジやバネの調整により、顎の成長を促したい方向に広げます。
決められた時間装着しないと、計画通りに治療が進まない可能性があります。装着時間以外は取り外しが可能です。
リンガルアーチ
リンガルアーチは、特定の歯を動かすために用いられる矯正装置です。歯の裏側に取り付けた金属ワイヤーの力で歯を動かします。取り外しができない装置で、乳歯が早期に抜け落ちてしまった場合に隣の歯が倒れてこないようにしたり、埋没歯を引っ張り出したりする際に使用されます。
急速拡大装置に
よる矯正
急速拡大装置をお口に装着することで、上顎の骨を広げ、永久歯が並ぶスペースを確保します。床矯正で使用する矯正装置は取り外しが可能ですが、急速拡大装置は固定式で取り外せません。
床矯正に比べて治療期間が短縮できる可能性があります。鼻腔が広がり、鼻呼吸しやすくなりますが、鼻の付け根に痛みが出る場合があります。
上顎前方牽引装置
上顎の前方への成長を促し、受け口(反対咬合)の改善を目的に使用される矯正装置です。上顎の裏側に装着した装置にゴムをかけて、お口の外側から装着する装置に引っかけて使用します。
在宅時や夜間に装着し、学校でつける必要はありません。
歯並びの種類
次のような歯並びは、矯正治療が必要となる可能性があります。
上顎前突
(出っ歯)
一般的に「出っ歯」と呼ばれ、上顎が通常より前に出ている状態です。唇をしっかりと閉じにくく、口呼吸の要因になります。
下顎前突
(受け口)
通常とはかみ合わせが逆になっている状態で、下の前歯が上の前歯よりも前に出ています。噛む機能や発音への影響、顎関節への負担がみられます。
開咬
(口が開いている)
上下の歯をかみ合わせても、上下の前歯のすき間ができる状態です。食べ物を噛み切りにくい、発音しにくいなどがみられます。
叢生
(乱ぐい歯)
凸凹の歯並びです。重なっている歯と歯の間が磨きづらく、むし歯や歯周病にかかりやすくなります。
空隙歯列
(すきっ歯)
歯と歯のすき間が開いている状態です。食べ物がすき間にはさまりやすく、むし歯のリスクや発音への影響が見られます。
過蓋咬合
(深いかみ合わせ)
上の歯が下の歯に深くかぶさる状態です。噛む機能や発音などに影響を及ぼす可能性があります。
交叉咬合
一般的な歯並びは上の歯が下の歯に被さりますが、1歯もしくは複数の上の歯が下の歯の内側に入り込んでしまっている状態です。
埋伏歯
顎の骨や歯ぐきの中に埋まっている歯です。そのまま放置していると、お顔の成長や歯並びに影響を及ぼす可能性があります。
治療の流れ
ご予約
お電話(0297-95-6480)、もしくは受付で予約をお取りください。
ご相談(約15分~30分)
患者さんの歯並びに関するお悩みやご要望をお聞きします。
精密検査(約30分~50分)
歯型を取り、お口の写真やレントゲン撮影を行います。
●他院からの頭部X線規格写真(セファロ)の撮影も承っています。ご希望の方はご連絡ください。
料金:1枚 5500円(税込)
診断(約30分)
検査結果や治療計画についてご説明いたします。使用する矯正装置や費用、治療期間などもお伝えし、ご了承いただいてから治療開始となります。
治療開始
矯正装置を製作・装着して、治療を開始します。
治療終了
矯正装置を取り外して治療は完了です。
保定
治療完了後は、歯並びが安定するまで保定装置を装着します。
料金表
※税込価格で表示しております
相談料 | 3,300円 |
---|---|
検査・診断 | 33,000円 |
子どもの矯正(乳歯と永久歯が混在している時期) | |
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プレ矯正 | 110,000円〜220,000円 |
I期治療(小児矯正) | 110,000円~495,000円 |
I期治療・処置料金(毎月) | 4,400円~8,800円 |
Ⅱ期治療 | 330,000円~385,000円 |
Ⅱ期治療・処置料金(毎月) | 5,500円~8,800円 |
大人の矯正(永久歯の移動による治療) | |
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ワイヤー矯正 | 550,000円〜770,000円 |
マウスピース矯正 | 220,000円〜1,100,000円 |
部分矯正 | 220,000円〜330,000円 |
矯正治療Q&A
Q1.矯正治療はいつごろから始めるとよいですか?
A1.
一般的に前歯が永久歯に生え替わった時期に開始するのが望ましいとされておりますが、歯並びやかみ合わせの状態により、早期に治療を開始した方がよいケース、また、治療開始時期まで3~6ヶ月間に一度経過観察を行うケースもあります。歯並びの状態や生え替わりのスピード(個人差があります)により、望ましい治療開始時期は異なります。歯並び、かみ合わせで気になるところがありましたら、一度相談されることをおすすめいたします。
※乳歯列受け口(反対咬合)の場合は早期治療が必要になる可能性がございます。
Q2.治療期間はどのくらいかかりますか?
A2. 治療を受けられる方の年齢や、かみ合わせの状態によって異なります。簡単な装置を装着することで、短期間で終了する場合もありますし、成長発育を治療に取り込む場合は、治療期間が延びることもあります。
Q3.治療中に痛みはありますか?
A3.
基本的に小児矯正治療(取り外しが可能な矯正装置)の場合は、痛みはほとんどありません。ある程度永久歯に生え替わってから行うワイヤー矯正の場合には、歯が顎の骨の中を動く際に2~3日間、違和感や痛みが出ることがあります。痛みの感受性は個人差があり、痛みを感じにくい方もいらっしゃいます。
一般的には年齢が上がるにつれて、痛みを強く感じる傾向にあるようです。
Q4.歯並びを治すために歯を抜かなければいけませんか?
A4. 歯の状態やかみ合わせの深さ、歯と顎の大きさのバランス、顔を見たときの口元の突出感などを総合的に考慮して抜歯するかどうかを判断します。歯がきれいに並んでいても4本抜くケースもあれば、歯の凸凹が大きく見られても抜かないケースもあります。いずれの場合もいくつかの治療法をご提案し、患者さんご自身に選択していただいております。ご納得いただいたうえで治療を開始しますのでご安心ください。
※矯正治療は原則自由診療です。唇顎口蓋裂や顎変形症などの先天性疾患は保険診療の対象です。
※基本料金は一括、または分割でのお支払いが可能です。デンタルローンをお使いいただけます。
※基本料金の追加は一切ありませんのでご安心ください。
※診断結果は6ヶ月間有効です。それ以降は再検査が必要となります。
※矯正治療費には、むし歯の治療、詰め物・被せ物の治療、抜歯、定期検診、クリーニングなどの矯正治療以外の料金は含みません。
※治療法の質向上に伴い、治療費を改定する場合があります。
※機能面の改善目的で行う矯正治療は医療費控除の対象となります。
医療費控除について
医療費控除は、年間の医療費が10万円以上(年収200万円以下の場合は5%)の場合に、確定申告を行うことで一部の税金が還付、または控除される制度です。矯正治療を機能面の改善目的で行う場合に医療費控除の対象となります。詳細についてはお問い合わせください。
矯正治療に伴う一般的な
リスクや副作用について
- 矯正装置の付け始めは不快感や痛みなどが見られる場合がありますが、数日間から1~2週間で慣れることがほとんどです。
- 歯の動き方には個人差があるため、当初、予想されていた治療期間が延長する可能性があります。
- 装置や顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要です。矯正治療への取り組みの程度が治療結果や治療期間に影響します。
- 矯正装置の装着中は歯磨きがしづらくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まります。丁寧な歯磨きや定期的なメンテナンスを受けることが重要です。また、歯が動いてから、隠れていたむし歯が見える場合もあります。
- 歯が動くと歯根が吸収されて短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着してしまい、歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が損傷し、壊死することがあります。
- 治療中に金属などによるアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎の痛み、顎の音が鳴る、口を開けにくい」などの顎関節症状がみられることがあります。
- さまざまな問題により、当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形の修正やかみ合わせの微調整を行う可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外すときに、エナメル質に微細な亀裂が入る可能性や、被せ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、保定装置を指示通りに使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置が外れた後、現在のかみ合わせに合った状態の被せ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
- 顎の成長発育により、かみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えてきて凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病などにより、歯を支えている骨がやせると、かみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療などが必要になることがあります。
- 矯正歯科治療は一度開始すると、元の状態に戻すことは難しくなります。
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